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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第6章 ~糖度注意報~
香りに惹かれるのは本能。
術者は血を引き継ぐものとしてその香りに惹かれ子孫を残そうとする。
あるのはその欲情を満たすだけの行為。
相手を想う感情も、快楽へ導くことも必要はない。
愛し合う。為に情事を行うのは快楽を求める生物だけだ。それはケモノではない、愛を求め淫らになるのは似て非なるもの。
本能で甘い香りに惹かれ合い、淫らになるのは自分自身。それを教えてくれるのは愛する人。それは愛し合うケモノたちなのかもしれない。
そこには感情も気持ちも存在する。
その者たちが子孫を残したいと思うのは、本能なのか愛なのか。もしかしたらその両方なのかもしれない。
それは当人たちにしかわからない。