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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第7章  ~ご主人様の甘い誘惑~


「…………ん」

 甘い香りが鼻孔をくすぐる。
 意識から目覚め、躯に重みと暖かな体温。

 心地よい微睡みの中、サクナはキュッとルカを抱きしめた。
 瞳を開けると、ルカはサクナの肩に寄り添い寝ていた。

 いつもとは逆だったけどこれはこれでなかなかいいものだと、サクナはルカのブロンドの髪に鼻頭をつけ寄り添う。

 ────疲れてるのかな。

 サクナが目を覚ました時、ルカが寝ているのは珍しい。もししたらルカは寝ずに会いに来てくれたのかもしれない。
 起こすのも悪い気がしてサクナはしばらくそのままでいた。

 サクナの肩に埋れて寝ているルカ。

 肩にかかる絹糸のような柔らかな長い髪。男性にしては綺麗な顔立ち、長いまつ毛に形良い唇。

 でも、その姿は少し可愛く見えた。



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