この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第7章 ~ご主人様の甘い誘惑~
「…………ん」
甘い香りが鼻孔をくすぐる。
意識から目覚め、躯に重みと暖かな体温。
心地よい微睡みの中、サクナはキュッとルカを抱きしめた。
瞳を開けると、ルカはサクナの肩に寄り添い寝ていた。
いつもとは逆だったけどこれはこれでなかなかいいものだと、サクナはルカのブロンドの髪に鼻頭をつけ寄り添う。
────疲れてるのかな。
サクナが目を覚ました時、ルカが寝ているのは珍しい。もししたらルカは寝ずに会いに来てくれたのかもしれない。
起こすのも悪い気がしてサクナはしばらくそのままでいた。
サクナの肩に埋れて寝ているルカ。
肩にかかる絹糸のような柔らかな長い髪。男性にしては綺麗な顔立ち、長いまつ毛に形良い唇。
でも、その姿は少し可愛く見えた。