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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第7章 ~ご主人様の甘い誘惑~

「俺も反省しなきゃな、どうもサクナを目の前にすると自制出来なくて困る」
「…………それは、私も同じだし」
ケイルの後を追うようにルカは歩きながら話す。
「挙式まで一ヶ月と少し…………暫く我慢するか」
うわ言のようにルカは正面を見つめ言う。
婚前交渉など淑女のすることではない。
ましてやサクナは陛下の妃となる者、時代は変わったとはいえ秩序を乱すことは宜しくない。
頭ではわかっているのだが、サクナはそう言ったルカにほんの少し寂しさが芽生える。
「…………そうだね」
「ああ、やはりそういうことは暗闇の中しなきゃな。日が昇ったら我慢することにするよ」
は? と、サクナはルカを見た。
それに対しルカは、ん? とかえす。
サラリと陽の光に透ける肩まで伸びたブロンドの髪を揺らし真剣にサクナを見据える。
「…………それは、我慢といえるの?」
「一日の大半を我慢するんだ。それ以外何と言う」

