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第8章 　~天使の微笑みは淫らに咲く~

　ここに残る者は文官か王宮を護る騎士団たち。

　我がリキマシア軍もこの瞬間にも戦っている。


　そして今、リキマシア国には主導者が居ない。

　国の民も不安になっている。
　戦に怯え、外には凶悪で残酷なヴァミンが蠢く。
　
　だから、一刻も早く戴冠式を行うことになった。


　わかっている。
　ルカもまた幼い時からそう教育を受けてきた。

　だが、心に隙間が空いたように冷たい風が吹き抜けてゆく。