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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第11章 ~ 落花流水の情~

ルカはテールコートを脱ぎクラバットを外し、スタンドカラーの釦に手をかける。
「ルカ……本気でここでする気?」
「王宮まで我慢させる気か? 出来ても馬車の中だなそれでもいい?」
言いながらルカは釦を外し、その逞しい躯がスタンドカラーから見えてくる。
ドキドキと否応なしに高鳴る。
「外でやるなんて陛下のすることじゃない」
「お前が欲情させるからだろ」
「…………したおぼえないけど」
「目の前に綺麗な花があったら愛でるのが当然だろ?」
髪を撫でながらも、ルカは肩を隠すケープを取り外す。
「…………煽てても駄目なんだから」
その気にさせようとしてる。
艶やかな瞳に見つめられ平常心でいられるほど大人じゃない。単純で心をときめかせてしまう。

