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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第11章 ~ 落花流水の情~
「…………んぅ」
甘い香りが、目覚めさすように鼻孔に届く。
しっとりとしたルカの肌の温もり、まだ中に彼がいるような気さえする。
「気がついた?」
「あ……うん、ずっと、抱いててくれたの?」
「当然だろ」
どのくらいたったのかそこはまだ温室だった。
気だるい躯を全てルカに寄せ、跨いだ脚が妙にダルい。そればかりか…………
「あ……ルカ」
「ん?」
訊いていいものか、しかし、気になって仕方ない。
「……繋がってる?」
「ごめん、挿れちゃった」
なんて言えばいい?
妙に、意識が戻っただけに木っ端ずかしい。