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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第13章 ~花嫁の苦悩~
大聖堂を出ると、そこには金の鬣、緋色の引き締まった美しいからだ。ルカの愛馬のがいた。
ルカはサクナを八朔に乗せ自身も馬に跨ぐ。
「馬は初めて?」
「うん…………」
サクナはドレスを着てるため跨ることなく、足を揃え横に座っている。初めて馬にのり不安定で心持たない。
ルカはサクナの躯を片手で強く寄せる。
「だいじょうぶ、コイツは主人に忠実だから」
座った位置から見下ろす高さは不慣れなサクナにはかなり高く感じた。サクナは、うん、と頷きルカの腰に手を回ししがみつく。
ゆっくりと散歩するような速度でポクポクと進み出す。