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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第2章  ~愛してるって言って?~


「それよりも、姫様には他の講義が必要かもしれませんね」

「他……ですか?」

「ええ、ダンスは陛下とだけではありません。当日は王家や王族、貴族と多様な方々が集まります。王妃様は、誘われたら極力お相手をして頂く必要があります」

 誘われたらですが、と、執事長は付け足した。

 陛下の婚約者とはいえ、所詮は爵位も持たぬ田舎娘、他の者が相手をするわけがない。

 サクナとてその方が助かる。

「その度、そのような表情をされると、よからぬ事を考える輩もいるでしょう」


「よからぬ?」

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