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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第14章 ~それぞれの幸せのかたち~
「……キスしよ?」
体躯の火照りが冷めるまもなく、しっとりと合わさる唇に達したばかりの熱い体温が伝わってくる。
「眠くないサク?」
サクナは気をやるとすぐに眠くなる。
「少し……」
抜けゆく脱力感でも意識はまだある。
「今日はもう少しやろ…………いい?」
「すぐに……?」
正直もう少し……この状況を堪能したい。
しっとりと濡れていたルカの髪は、ほんの少し乾きだしていた。
その、しっとりとサラふわな髪をルカは耳にかけ綺麗な首筋と顎のラインを顕にさせ、横向きで見つめてくる彼は本当に色っぽい。
腕枕をしてくれるルカ、もうひとつの腕は重みをのせ腰に回されている。
絡み合う脚の感覚と繋がったままの熱い内部。
その、全てが愛しく思える。
幸せな時間……サクナはゆったりとしたかった。