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第14章 　~それぞれの幸せのかたち~

「今日はちょっと余裕ないかも、サクがあまりに大胆に俺を誘うから。もう少し……いいだろ？」


　ルカはいつもならサクナとゆったりこの時間を堪能する。大概、サクナはすぐに寝てしまうのだが。

　湯浴みでいつもよりルカと密着していたからなのか、精を吐き出したばかりのルカはまた脈をうち大きくなった気がする。

　まだ熱いその場所がジクジクとルカの質量に合せ蠢く。



　今の色香を漂わせるルカを振り切れるほど、サクナは強い意志を持ち合わせていなかった。

　だが、応えずにいると。


　ルカは抱き寄せたサクナの臀部をさわさわとなぞる。触れるか触れないかの五指がゆるゆると腰のあたりを這うと脊髄をぞわぞわっとさせた。

「くぅ……ぅ」

　肌がすごく敏感になっていて、まだ痺れる内部を蕩かせる。

　喉を仰け反ると、ルカは唇を重ねてきた。
　
　サクナの口蓋の一番感じる上顎をチロチロと舌先で刺激し、ルカは舌を吸い厭らしく舌を絡める。

　臀部を摩する五指がじわわと背中を這いだす。


「はぁっ……も、もう少し……まって」


　キスの合間にサクナは呼吸を合せ言葉を紡ぐ。

　達したばかりの躯は全てが敏感に思える、優しく触れられているだけなのにすぐに呼吸が乱れるほど感じてしまう。