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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第14章 ~それぞれの幸せのかたち~
ゆったりと波にまかせ、プカプカと浮かぶ小舟に乗っているような浮遊感。
あんなにこわかったのに……ルカが舵をとっているのだと、わかりきっていた事を認識するだけでこんなにも気持ちが違うのかと少し可笑しくもある。
「あぁ……っ、きもち、いい……よ」
サクナはルカにしがみつき、眉尻を下げ快楽に身を委ねる。
「……っ、あぁ……少し、ヤバいけど……な」
ルカは「……ハァ」と、ため息を洩らしながら切なげに言葉を呟く。
「……いっても、いい……よ?」
サクナはルカを見上げ応える。
ルカは穿つ腰を休めることなく、でもサクナをジッと見つめる。
ルカはゆったりと瞬きをし、腕枕をしている手を伸ばし顎をくすぐる。
「もう少し……だけ……お前のいい顔みたい」
「……んぅ……そ、う言われると……っ」
猫をじゃらすように指の腹でこちょこちょと顎をくすぐられ、サクナは声を震わせながら言った。
ルカは眉根を寄せくっくっと喉を鳴らす。
「……照れた顔含めて見たいから……いいんだ。俺のサクは可愛い声で鳴くな。ねぇもっと、鳴いて?」
「っんぅ……っ! あぅ……もぅ」
「……堪んない……はぁ、幸せ……っ」