この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第15章 誕生祭 ~舞踏会の華たち~ (前編)
季節は夏。
陛下と祈り姫の結婚式が一週間と迫った。
王都ではその挙式を見ようと既に国中からたくさんの人が集まり賑わっていた。
国の民たちはふたりを祝福し心から喜んでいた。
国王と祈り姫は国の為になくてはならないほど敬愛されし存在。
そのふたりの間に次代を受け継ぐ子を早くも願う声でもちきりだった。
そんな、祝福をされてるとも知らぬ娘が一人。
王宮の一部屋にて、陛下に溺愛されともに閨を一緒にしていた。夏の太陽にも負けないぐらい熱く愛を交わし合う。
そして、その日の朝────