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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第16章 誕生祭 ~舞踏会の華たち~ (後編)
「あまりさ……可愛い事言われると嬉しいんだけど。堪えられなくなる、その気持ちがお前を求めてしまう。男って……単純だな」
そう、ルカも照れくさそうに笑う。
サクナもまた、つられるように微笑む。
男は単純とルカは言うけど、それはきっと自分も変わらない。
一度合わさった甘い香りに惹かれあい、ふたりは言葉を交わすように唇を重ね合う。
不安や、戸惑い。
その全てを、今だけは忘れてしまう。
深く求め合う口づけは陶酔に満ち、心地よさと快感に躯の芯から蕩けてゆく────