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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第17章 ~久しぶりの再開、そして~
次の日の朝、鼻孔をくすぐる心地よい甘い香りと抱かれる体温、サクナは微睡みのなかルカの躯にすり寄る。
「おはよサク」
「……んぅ、おは……よ」
瞼が重く、目が覚めない。
やはり、眠たい……昨日は早く寝たのにも関わらず。
体調の変化のせいか、それとも触れるルカの肌のぬくもりが気持ちいいからか、瞼を開けようとするも深い微睡みに誘われる。
「やっぱり眠い? もう少し寝てていいよ」
「うん……ありがと」
耳のそばで響くやや低い澄んだ声。
耳あたりが良いサクナの大好きなルカの優しい囁き。
ルカの腕の中、優しく頭を撫でてくれる手が気持ちよく眠りに落ちてしまう────