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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第19章  ~歪んだ愛慕、愛執は星を狂わす~

 コスモ国と繋がりながらも、陛下を信頼しているというミモリ。

 まだ、パズルを完成させるには何か足りない。

 最後のピースが、残されている。

「ミモリ全てを話せ。お前は覚悟を持ってやったのだ、やったのなら最後まで責任をもて」


 コスモ国と繋がり国の混乱を招いた。
 陛下としても、このまま引き下がる訳には行かない。ことは穏やかには終われない。

 困惑の表情を見せるのはミモリだった。
 固く口を閉ざし、沈黙だけが流れてゆく。

 
「お前はコスモ国が星のエネルギーを吸い取り自然を破壊し続けているのは知っている筈だろ。どうしてスオウの味方をする」

「陛下、閉ざされた国は外から見れば脅威でしかありません。しかし、本当はそうだとは限らない……術者であるリキマシア国には、スオウ様の痛みはわからない」

 重い口を開け、語った言葉はさすがのルカも想像だにしていなかった。

 その言葉の意味を捉えるため今度はルカが沈黙する。

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