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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第19章  ~歪んだ愛慕、愛執は星を狂わす~

 ミモリもまた、古代の血をひく血筋。
 陛下のような大きなチカラではないが、術者として確かなものだ。

 祈り姫と言う象徴を望めば、ルカが黙っていないことはミモリとて気づいてるはず。

 だから、彼女は陛下が現れた瞬間全てを諦めたように崩れさった。

 そんな危険を犯す必要もない。
 彼女自身が、術者としてコスモ国を支えればいいだけのことだ。


 ミモリは、しばし沈黙をした後その重い口を開いた。全ての事のはじまり、ミモリがずっと閉ざしていたその最後のピースだった。

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