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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第20章 ~過去から未来へ~
「ごめんサク」
彼の開口一番はやはり謝罪。
サクナは振り向きルカの腰に抱きつく。
「助けに来てくれた……だから、謝らないで」
「うん……でも、俺の不注意だから」
ヴァミンを操るミモリが現れるなんて誰も想像できるわけが無い。
「ルカ……」
いつもならルカは抱きしめ返してくれるのに、彼は自分を責めてしまうと距離をとる。
「……俺は、幸せになってもいいのかな」
そう、呟いたルカの言葉の意味がよくわからなかった。サクナは顔を上げルカを見る。