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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第20章 ~過去から未来へ~

「大切な人は……俺の傍から居なくなってしまう。俺のせいで……」
ルカは今にも泣いてしまうんじゃないかと、思うぐらい悲しい表情を見せていた。
ルカはずっと不安を抱えていた。
サクナが危険な目にあうたび、失ってしまうことに畏れている。
そのたび、ルカは悲しい表情をみせる。
「幸せを望んじゃダメなんじゃないか……って」
「バ、バカっ!」
傷心のルカに、サクナは言葉を選ぶ余裕はなかった。傷ついてるのに、更に追い討ちをかけてしまう。

