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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第20章 ~過去から未来へ~


 ルカはサクナの両手を包み込むように握り締める。


「サク、再確認させて?」

「再確認?」


「ああ、ミモリの話は全てが偽りなわけじゃない。諸国の問題も祈り姫のことも。俺は祈り姫であるサクを選んだ、それも事実だ」

 サクナは「うん」と頷く。

 コスモ国から祈り姫を護るために作られた外壁、それは無意味な争いを避ける為でもあった。

 祈り姫に手出し出来なくなったコスモ国王は、他国のものに協力を経た。


「このままじゃ前に進めない、いつまでたっても不安が消えないんだ」

「犠牲をなくしてことは成せない?」

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