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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第21章 ~甘い香りに惹かれて~
今日は、ふたりの婚礼の儀が行われる大事な日。
諸国の王たちは表面上は陛下に同意し、リキマシア国に協力をしてくれた。
一方でコスモ国とも繋がりのある国も存在する。
王宮では万が一に備え厳重守備がひかれている。
後宮は今も騎士が警備にあたっている。
王たちへの牽制にも見えるが、何も事を起こさせないためであり、陛下は無事に婚儀を終わらせたいだけである。
「何がなんでも無事に終わらせなきゃな……」
「きっと……だいじょうぶだよ。ルカ、ずっと頑張ってたもん。みんなわかってくれてる……」
ルカはサクナの頬に手をあてる。
「……だといいな。これ以上何かあったらサクがお菓子作れなくなる」
「……かもね」