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第21章 　~甘い香りに惹かれて~

「サクナ、王家とシーボルディ一族は昔から長い付き合い、お前はその架け橋となる。未来永劫続く絆を作った。先人たちの想い、陛下と共にしっかりと継いでゆけ」

　祖父の言葉は近い未来でもあり、もっと遠く星の未来の事でもある。

　星のために祈り続けるシーボルディ一族と、その祈り姫を護り、星のために戦うファリノサ一族。
　
　
　祖、エイシャントと呼ばれる最も古い術者である祈り姫の血筋はすべての原点。

　
　長い歴史の中ありそうでなかった、古代の血を受け継ぐふたりがひとつとなることは。


　それを意味する未来はまだ誰にもわからない。

　いつしかその意味を語られるのは、遠い未来の事となる。