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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第21章 ~甘い香りに惹かれて~
「陛下はわかってませんね、サクナは可愛いなんて言われなれてるんですから、綺麗の方が嬉しいに決まってます」
「ん? そっか……でも、やっぱり可愛い。綺麗で可愛いだ」
「恥ずかしいよ……もう」
その場が和やかなものに変わり、クスクスと侍女たちの笑い声が聞こえる。
緊張感のない陛下とヴィストーターに、サクナもちょっと固くなったカラダがほどけてゆく。
妙な羞恥は増えたが。
「ふふ、相変わらず仲良いわね」
ほのぼのとした声で部屋に入ってきたのは、サクナの母と父セシュルド。
「サクナ……おめでとう」
「父様……」