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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第21章 ~甘い香りに惹かれて~
「随分、成長したようだな。つい、四ヶ月前にここに来た時とは表情が違う」
「そうかな……」
父にそう言われると少し恥ずかしくもある。
今だって、緊張でドキドキしている。
「陛下、やはりここに……準備が整いました。大聖堂にお越しください。皆様も、列席にお願いいたします」
「わかった。サク、それじゃ先に待ってるからな」
「うん」
「サクナ、緊張してますね。もう一度、ここで予行練習しておきますか?」
「え……?」
「お前は……いくぞヴィスト」
陛下に連れられヴィストーターは、にこやかに部屋を後にした。
サクナは本当にいろいろあったなっと、つくづく思った。