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祈り姫 ~甘い香りに惹かれて~
第21章 ~甘い香りに惹かれて~

「よ、欲情って……」
慈愛と欲情は、別物のような気がするが。
「恥ずかしがる必要はない。愛し合う行為は大事なことだ。浮かれすぎるのとは別だが」
当然のように、淡々と恋沙汰に疎い兄が言うからサクナは少し可笑しくおもう。
「星が愛に満ちたら、ヴァミンのいない星になるかも知れない」
「みんなが笑って暮らせる星?」
「ああ、いつしか本当にそうなればいいな」
と、ルカはチュッとキスをする。
この行為が、平和へと繋がる……
だとしても、ひと前でするのは恥ずかしい。
やはり、それとこれは別だとサクナは思った。

