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濡れて堕ちて……
第12章 審判




背筋が凍った。





どこからか聞こえて来た





2度と聞くことなんてない





聞きたくもないこの声







背後から







徹の、声…。








振り返ると、寝室のドアにもたれかかっている誰か。





ど、どうして、ここに…


どうしてこいつがここにっ!?






「と、おる…?」







徹の姿を認識した瞬間に心臓の鼓動が速度を上げて、絶望と恐怖が体中を支配していく。



今にも頭がおかしくなりそうだ。

目の前で浩一は笑い転げ、背後には悪魔のような徹。



な、何なの、これ…?







まさか、徹

私を尾けて来たんじゃ…?


いや、そんなことしなくても徹のことだ。

私の家くらいとっくに調べてただろう。






「わ、わかったでしょ、浩一!!私達のマンションや部屋まで調べ切ってるの!どうかしてる!!こいつが私を監禁して━━━━━━━━━」





これ以上ないくらいの証拠だと思った。

人様の部屋に勝手に上がり込み、寝室にまで上がり込むような奴、まともじゃない。


これなら浩一も信じてくれる、と思ったその刹那






私の体は浩一の下敷きになっていた。





浩一に手によりベッドに押し倒されているのだ。
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