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あなたは人類最後の希望です
第2章 夫婦なのに子供が生まれない
「ん?それじゃ、先ほどのEちゃん、Fちゃんは?あの子たち、4歳か5歳くらいのように見えましたが」
「あの子たちは、十年前に赤ちゃんの時に難病にかかりまして、治療法が分かるまでコールドスリープしていた子たちなんです。今から5年前に治療法が判明し目覚めさせて治療しました」
僕も知っている。
そのコールドスリープは、SF映画でいうコールドスリープのそれではなく、生体をそのまま凍結する方法。
コールドスリープだと肉体が成長するが、生体凍結だとその年齢のまま時間も凍結することになる。その間、栄養補給も不要なため、非常に効率が良い。人類が生み出した、まさにノーベル賞級の技術である。
ただ本人はいわゆる「浦島太郎」状態になるので、人道上どうかという批判が多い。

「あの…、それでチンポさんには、大きな期待がかけられているのです。あの、その…、私たち女子のうちの一人を選んで、結婚して夫婦になっていただきたいのです」
「うーん…」
「チンポさんは目覚めたばかりで戸惑うかもしれませんが、これは人類の将来がかかっているんです。ぜひともお願いします」
「はあ、分かりました」
僕としても、生活費を全額国に出してもらっているし、ぜいたくは言えない。ましてや僕は、人類唯一の生き残り男子である、責任がある。

僕はステーキを食べ終わると、言った。
「マンコさん、あなたと結婚したいです」
「え?」
マンコさんは驚いて、絶句した。
「あの…、僕のことは、その、嫌ですか?」
「あ、いえ、その、嫌、ではありません」
マンコさんは、顔を真っ赤にした。
「マンコさんは、優しくて、親切だと思います。そんなあなたと夫婦になれたら、幸せかと思いまして」
「あ、あの、私も、チンポさんは、とても誠実な方と思います。あの、その、うれしい、です」

ということで、僕とマンコさんは晴れて結婚することになった。
めでたし、めでたし。
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