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甘美な誘惑、羞恥のエクスタシー
第1章 もうひとつの顔
「えっ……そう言われても」

みくがためらっていると「お願い……女の人の方が安心だから」と夫人の声。

みくが夫人の顔を見る。

羞恥で顔も体も赤く染め、同性のみくもゾクゾクするような淫靡なオーラを発散させている夫人が、もう一度「お願い……」とすがるような目でみくに声をかける。

もう巻き込まれちゃったし、こんな体験をする機会は二度とないだろうし……自分に言い聞かせながら、みくは北条に夫人のコートを返して電マを受け取る。
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