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スワッピング入門+(続)+(3)妻が見知らぬ男に犯される時
第91章 並んで正常位

「ああっ・・・あなたっ・・・剛さんっ・・・あっ・・・あっ・・・・。」

新藤さんと両手の指をガッチリ結びながら、貫かれるままに腰を振る桜さんも確かめるように、その名を呼んでいる。

「剛さんっ・・・ああぁ・・・・つ、剛さんっ・・・剛さんっ・・・。」

まるで二度と自分の夫の名前を他人に、私達に呼ばせないようにしているように聞こえる。

初めて会ったころ桜さんは名前ではなく「あなた」と呼んでいた記憶がある。

これは想像でしかないが、私やかおりさんが新藤さんの名前を呼びながら交わっていたのを見てから、変わったのではないだろうか。

だって、私も同じ気持ちだから。

夫の名前を呼ばれることが、こんなに嫉妬心を煽るとは思わなかった。

「さくら・・・あぁ・・・さくらっ・・・さくらぁ・・・。」

剛さんも深く腰を入れて桜さんを抱きしめながら、愛おしそうに妻の名を呼んでいる。

「かおりぃ・・・。」
「あなたぁ・・・。」

藤本さん夫妻も例外ではない。

8人が4組の夫婦は、互いのパートナーを取り戻した歓びを実感しているのだ。

厚い絨毯が広がるリビングで、重なったシルエットが並んでいる。

整然とではないけれど、同じような動きと息遣いがダンスを踊っているようだ。

後で見たビデオの映像の中で、繰り広げられる隠微なシーンは圧巻だった。

それぞれのパートナーへの愛情が、画面を通しても伝わってくるほどだった。

正常位がセックスの体位としては平凡なものと思っていたが、こうして俯瞰した視点で眺めると違った意味での興奮を感じる。

抱き合う姿が愛情を最も表現しているように、私には見えたから。
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