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リーファ
第1章 あたしも着てみようかなあ
中に入るとシリカが床に転がっていた。ベッドの上でリーファがすやすや眠っている。
「あれ、お姉ちゃん寝てるんだ」
起こしてあげようと近づくと、「ふぎゅっ」という妙な音が聞こえてきた。
リーフは思わず立ち止まった。
「お、お姉ちゃん?!」
ベッドの上を見ると、リーファがうつ伏せになって倒れている。その隣でシリカも気を失っているようだ。
「ど、どうしたの? ねえ、起きてよ」
リーフは二人を揺すったが、一向に起きる気配がない。
「うーん、どうしたら……」
リーフは考えた。
「そうだ! お医者さんのところに行こう」
リーフはシルフ領の診療所へと走った。
「おー、リーフ。久しぶりじゃの」
「先生、こんにちは」
「今日はどうしたのじゃ」
「あ、あの、お姉ちゃんたちが大変なんです」
リーフの説明を聞いて、アルヴヘイム総合病院の医師エギルは言った。
「ふうむ。それは大変じゃなあ」
「そうなんです。それで……あの…………」リーフがモジモジしながら言った。
「ふむ?」「せ、せいしをください」
「精子をどうするのじゃ?」
「えっと……その……あの……お薬を……その……飲ませて……」
エギルはニヤリと笑った。
「よかろう。好きなだけ持って行くがよい」
「ありがとうございます」
リーフは深々と頭を下げて病院を出た。それからすぐに、リーファに内緒でキリトの家へと向かった。
「リーフです。開けてください」しばらくしてドアが開かれた。キリトが出てくる。
「おう、リーフ。どうしたんだ? 学校は休みなのか」
「ううん、違うの。実はね、お姉ちゃんたちが起きないから、様子を見に来たんだけど」
「ああ、そういえば昨日、リーファの奴、風邪をひいたらしくてさ。熱を出してぶっ倒れたんだ。俺は今朝まで看病していたんだけど、さすがに疲れて学校に行く前に一眠りしていたところだ」
「そうなんだ。じゃあ、お見舞いにきたから入れてね」
リーフはキリトを押し退けるように家に入った。「お邪魔しまーす」
リビングでは、ソファーでシリカが寝ていた。
「シリカー、起きてー」
リーフはシリカをゆすり起こした。
「あ、おはようございま……」
シリカは目の前にいる人物を見て硬直する。
「あ、あの、私、その……」
「おはようシリカ」
「お、おはようございます。えっと……あなたは?」
「私はね、エ……」
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