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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第5章 匂い
(い、いや・・・・く、苦しい)

ほんの二、三分の事なのに、圭子にはひどく長く感じた。

こんな体験は初めてだった。

身動きが取れない状態は、恐怖に似た切迫感を与える。

ドクン。

その時、血が逆流するように脈打った。

苦しさがピークに達した瞬間、何かが身体の中で弾けたような気がしたのだ。

「ああっ・・・・」

苦痛に歪む少女の唇から、切ない声が漏れる。

同時にジーンとした快感が、身体を駆けぬけていった。

(な、何・・・この・・・・変な感じ・・・?)

圭子はその違和感に戸惑いながらも、ある事に気付き始めていた。

(ああ・・・この・・・匂い)

首筋に生暖かい息がかかっている。

生臭い、すえたような匂いだった。

そして、何よりもタバコのヤニ臭さが強烈に混じっている。
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