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人妻 真子〜情事の果てに〜
第5章 Day 4-1
洋介が探してくれたホテルに、それぞれの車で入る。

真子が先に着き、洋介を待つ。

ほどなくして洋介が到着すると、真子も車を降り、洋介の後ろをついて行きホテルへと入っていった。

タバコが苦手な真子には禁煙ルームが有難い。

緊張も手伝い、喉が乾く。

しかし、乾きは「渇き」となり、その後の展開に昂まりが抑えられない真子だった。

ラブホテル、何年ぶりだろう。

夫と結婚前には何度か行ったことがあるけれど、セックスにそれほど意欲的でない夫だったせいもあってホテルでした経験は実は少なかった。

同じホテルでも夫との情事と洋介とのそれとでは、心のありようから肉体の反応まで何から何まで違っていた。

性欲は若いから旺盛なのではないということを真子は身をもって知っていた。

やはりそこは、人それぞれの成熟があって、真子にとって性の成熟はまさに今なのだった。

当たり前のことだが、セックスは性器でするものではない。

しかし真子は若い時、セックスとはそういうものだと思っていた。

しかし今では、それは「脳」でするものだと心身とも実感をする。

何事にも経験値は重要な要素だから、セックスにおいてもそれは有効だ。

しかし真子が心の底から同意するのは、妄想がリアルなセックスを刺激し、リアルなセックスがまた妄想を強化するということだ。

真子は30代半ばに妄想の悦びを知って以来、その妄想が洋介との関係において現実のものとなりつつあるという経験をすることによって、あらたなフェーズの到来を実感するのだった。

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