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好きになってくれてありがとう
第9章 父からの連絡


翼さんとの生活を初めて少し経った頃マンションの解約も無事に終えていらない家電家具は売りに出した。

お互いの休みが違うことから一緒の日は翼さんの車で出勤していた。

管理職である彼は帰りが遅い。
私はシフト制で早番や遅番があるけど帰るのは私のほうが先だった。

だから晩御飯の支度をし翌日のお弁当の準備もしている。

ある日お弁当なおかずを作っていると翼さんが不思議そうに聞いていた。


「社食は使わないのか?」

大体の社員は社員食堂を利用している。
私も冬は温かいものを食べたくなるからたまに利用していたけど最近はお弁当を作って持っていっている。


「俺も弁当が食いたい。」

駄々をこねる子供のように言われその次の日から二人分のお弁当を作っている。


それにしても冷蔵庫の中はいつもいろんな食材が入っている。
私が買ってきたわけではない。

不思議に思っていると犯人は翼さんだった。

ネットスーパーを使ったり休みの日に一人でスーパーに行きいろいろ買っているみたい。

そして何より食費すら受け取ってもらえない私はここに来てお金を使わせてもらえてなかった。



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