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縛られたい
第8章 公開プロポーズ〜まりあ
少しだけ、問題があった。

眠れなくなってしまったこと。

横になって眠ろうとしても眠れなくて、
ウトウト出来たと思うと、
怖い夢を見て飛び起きてしまったり、
自分の叫び声で目を覚ましてしまうようになった。

こんなこと、最近はなかったのに。

夢に出て来るのは、
この前の男ではなくて元夫で、
嫌なことをされてる時のことだった。


あまりにも眠れなくて、
キッチンでお湯を沸かしてミルクティーを淹れていたら、
たまたま阿部さんに見られてしまった。



「あれ?
どうしたの?」

「えっと…眠れなくて…」

「そういえばここの処、
顔色悪くて、
目の下にクマ作ってるよね?
大丈夫?」

「阿部さんはどうしたんです?」

「あ、なんか喉乾いちゃって」

「同じので良ければ飲みますか?
冷たいお水が良いですか?」

「じゃあ、同じのを飲もうかな?」と言うので、
お砂糖は少なめにして渡して、
電気を消してあるリビングのソファに並んで座った。


「猫舌だからゆっくり飲みますね?
阿部さんは、どうぞ飲んでください」と言って、
マグカップを両手で持って息を吹き掛けながらボンヤリしていた。


「怖い夢とか、見ちゃうのかな?」と静かに言われてた頷いた。


「この前のヤツじゃないんです。
結婚してた時のこと、思い出しちゃったのかな?
最近は見てなかったのに…」と言葉にすると、
震えてしまって、
紅茶が溢れそうになる。


阿部さんはマグカップを私の手から引き取るようにしてテーブルに置くと、
私の肩をふんわり抱き寄せて手を握ってくれる。

温かくて、
ふんわりミルクティーの香りがしてる。


大きい熊みたいな身体に包まれていると、
安心で安全な気持ちになれる気がして、
少しずつ落ち着いてきて、
身体の震えが収まってくる。


「このままこうしていたら、
少し眠れるかな?」と静かな声がする。


「えっ?
阿部さん、疲れちゃいますよ?」


「平気。
俺、立ったままでも寝れるから、
こうやって座ってたら楽勝で寝れる」


「阿部さん、優しいんですね」


「優子がね…、
まりあさんのこと、大切に優しくしてあげるように言ってたから。
性欲剥き出しで迫ったらダメよって…」


「えっ?」


「それなのに、あんな目に合わせちゃって、
本当に…」と苦しそうな声で言った。

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