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遠き隣人
第4章 マスク
『そんな•••いえいえ。私なんて駆け出しですから』
『謙遜せずともよい。何かこの学校で分からない事があったら遠慮しないで何でも聞きたまえ』

江梨はチャンス!だと思って、前の担任の事を聞いてみた。
『あのぅ•••つかぬ事をお伺いしますが?』
『ん?なんだね?』
『私のクラスの前の担任の教師なんですが•••』
教頭の眉が片方ピクッと動くのが分かった。
『んん。それね。その事なんだが』
教頭は椅子から立ち上がると窓際に向かい、外を見つめている。
30秒くらい時間が経っただろうか。
教頭は重い口を開いた。
『実は、私達も何がなんだか分からんのだ。忽然と消えてしまったんだよ。彼女には身寄りもいなかった』
『••でも。お言葉を返すようですが、私が先日挨拶に伺ったとき、身内の方が荷物を取りに来てらっしゃいましたよね?』
『ん?あぁ。あれか?違うんだ。あれは彼女の古くからの友人でね。私が無理にお願いして荷物を引き取るように頼んでおいたんだ。ひょっとしたら、ひょっこりと現われるかもしれないから、暫く預かっててくれってね。だから音信不通、行方不明なんだ。事件や事故に巻き込まれてなきゃいいが•••。』

『彼女の自宅に行かれたんですか?』
『あぁ、半年前に一応ね。荷物はそのままだった。確か君のアパートの近くじゃなかったかな?気になるなら1度行ってみたらいいじゃないか?これが住所だ。話しはそれだけだ。そう言えば、前の男子高の君の後任の男性教師が赴任したようだ。』
コンコン!教頭先生。職員会議が始まり•••ますよ•••すみません。
江梨先生もいらっしゃったんですね。
ノックの後、ドアが開いたので私は急いで住所を書いたメモをバックに押し込んだ。


その日、絢子は出席していた。絢子はマスクをしている。
『あら?大野さん。あなたも風邪だったのかしら?平気?』
見回すと出席番号の、1番から7番までがマスクをしている。
《変に並んでいるわね?私の気のせいかしら?》

絢子は、開いて通されたドアを遠慮がちに入っていった。
一室の中は薄暗く、あまり周囲の状況が伺えない。暫くしてようやく目が暗さに慣れてくると、辺りが見え始めてきた。

一室には何やら物体らしきものが置かれている。絢子は目を凝らすと、人形?何?
『••••!!!!』
絢子は思わず口に手を当て、顔を逸らした。
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