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彼女に抱かれたい
第17章 それから…
「なんかね、サトシ先輩、もう心に決めた人がいるんだって。
だからさ…気持ちは嬉しいけど付き合う事はできないって、しっかり、スッパリふられちゃった…。
今まで頑張って我慢してたけど…ダメだ…カッコいいもん…まだ好きなんだもん…涙出てきた。うっ…」

「先輩カッコいいから…仕方ないかもね。よしよし、今はひとまず泣いて、思いっきり泣いたら切り替えて、先輩のお祝いしようよ!」

「うわぁ〜ん、センパイのバカ〜!なんであんなカッコいいんだよ〜!
私をフッた先輩なんて大ッ嫌い!ってなりたいのに…大好きなの…。
ううっ。」


ショートカットで少し気が強そうな女の子が声を上げて泣いていて、長い髪を後ろで束ねた優しそうな女の子がそれを優しく慰めていた。


あのコ、フラれたんだ…サトシくんに…。



顔を覗かせていたドス黒い感情はどこかへ吹き飛び、代わりに内側からたぎるような嬉しさと愛されている喜びを感じた。

彼は私の見えない所でも誠実だったんだ。
勇気を出して想いを告げた女の子にもしっかりと返事をして、曖昧にしない。
やっぱりサトシくんは純粋で誠実な男の子…。



あなたには悪いけど、サトシくんはあげない。
サトシくんは私のモノなの。
私だけがあんなに可愛く喘ぐサトシくんを知っている。
可愛く喘ぐ姿も、真剣で私の心を突き刺すような熱い眼差しも、とろけた顔も、私だけのモノ。
絶対に譲らない。



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