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彼女に抱かれたい
第6章 長い夜
…………………………
私が彼に真実を話すと、彼は私に抱きついて胸に顔を埋めて涙を流した。
言葉にできない程に愛おしい。
男が涙を流すのは弱いからだという人もいる。
だが、私の胸の中で流れている涙は、美しくて純粋で清らかで、優しさに溢れている。
こんなにも私の心が鷲掴みにされたことはなかった。

そんな彼を…彼の実直な想いを踏みにじるようなことをしてしまった。
それなのに…なぜ彼は私を責めないの?
あくまで責任は自分にあると譲らない彼。
私は一夜限りで彼に捨てられたとしても文句は言えない程ひどいことをした。

彼はまだ私を愛してくれるのだろうか…。
もし許されるのなら…彼との距離をもっと縮めたい。
私は彼に一緒にお風呂に入ることを提案すると、彼はそれを受け入れてくれた。

彼を椅子に座らせ、私は膝をつくようにして手で彼の身体を洗っていると、彼の分身は再び硬さを取り戻しつつあった。
だけど今は私から責めるのはやめておこう。
彼が望む夜を過ごそう…。

そう思っていると、彼は私を抱き寄せた。

『ま、マイ…あのさ。
さっきの事なんだけど…。』

なんだか彼は照れるように顔を赤くし、言いづらそうにこちらを見ている。
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