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ノーサイドなんて知らない
第6章 引退、結婚とパパラッチさん問題
「ここ、人波が凄いですね?
少し、話させていただけませんか?」
と言いながら、
少し人波から外れた処に逸れて立ち止まった。

後ろにはカメラマンさんも居た。


「あの…。
私はお話することはありません」

「来週、うちの雑誌に、
記事、載せますよ?」

「えっ?」

「そのことで話が…」

「だったら尚更、
私はお話することはありません。
あるとしたら、
国内では有名なアスリートとしての熊野さんの記事だから、
会社の広報の方にご連絡してください」

「熊野さんは、これで引退ですよね?
だったら、会社通さなくても良いでしょう?
お2人のこと、載せますよ?」

「私は一般人です。
引退後だからと言うのなら、
熊野さんも一般人ですよね?
それでも載せるということなら、
記事を読ませて頂いてから、
事によりましたら法的手段を取らせていただきますね?」


そう言って、一礼してから歩き始めた。

そして、もう一度立ち止まって、
小走りで記者さんの処に戻って言った。



「竹村さん、ラグビー専門誌に署名入りの記事、
出されてましたよね?
素人の私にもとても判りやすい記事でした。
それと、選手の方のお人柄とか、
フィジカル的な長所や短所とか、
すごく細かく分析されてて…。
私は週刊誌は読みませんけど、
竹村さん、そういうスポーツに特化した読み物をお書きになられた方が、仕事として後に残せて良いのではと思いました。
別の医学系の専門誌にも、
肘の疾患に関する選手の方のレポート、
出されてましたよね?
あれは、大学病院の外科の先生に頼まれて翻訳しましたけど、
とても素晴らしいレポートだと思いました。
取材に基づいた客観的な事実、
検証の為の知識、
そこから導いた検証。
文章は硬めでしたが、素晴らしくて翻訳しやすかったです」


言いたかったことだけ一方的に言ったらスッキリした気持ちになって、
「では、記事は取り敢えず読んでみますね?」とお辞儀をして、
そのまま駅に向かった。


記者さんは特にそれ以上は追い掛けては来なかった。
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