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彼と私の秘密
第2章 マンネリ打破
声をかけるなり、その役立たずの棒以外で私のこともイかせてくれてもよかったのではないのか。そんなことをいってやりたい気持ちはあったが、これがトラウマや今後のプレッシャーになっても困ると、ぐっと飲み込んだ。
「いいよ」
 余計な言葉を出さないようにそれだけいった。
「ありがとう。名誉挽回じゃないけど、今日はゆりのことたくさん甘やかすし、して欲しいことするからね」
 私は頷き、黙々とフレンチトーストを平らげつつも、その美味しさと彼の言葉に口角が上がる。
 お腹が満たされたことによって気分がよくなり、彼に対するモヤモヤはなりを潜めていった。
 その後は、いつものように過ごした。
 二人でゲームをしたり、テレビを見たりしながらのんびりゴロゴロと過ごし、夕食は彼と一緒に作った。
 楽しく会話をしながら食事をして、食器洗いは彼が進んでしてくれた。
 私はのんびりとソファーでくつろぎ、体を伸ばす。
 遊んで食べてくつろいで、すごくいい気分だ。昨日のことを少しくらいなら許してやってもいい。
「ゆり、洗い物終わった。お風呂沸かしてくるね?」
「あーい」
 寝転んだまま返事をすれば、彼の足音が遠ざかっていく。

 脱衣所で服を脱いでいると当たり前のように彼が入ってきた。思わず脱いだ服で前を隠す。
「そんなに驚かなくても。久しぶりに一緒に入ろ?」
 苦笑いを浮かべる彼に頷いた。
 行為の回数が減りだしてから、一緒にお風呂に入ることもなくなっていって、誘われたのも久しぶりだ。
 体を流して湯船に浸かる彼。私は先に頭を流す。
 手探りでシャンプーを手に取って泡立てて髪を洗っていると彼の手が伸びてきた。
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