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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第1章 二世帯住宅
それでも幼い頃から団地住まいが長かった恵には、新築の一戸建に住む事は何よりも優先されるべきものであったのだ。
広い庭を通った玄関からリビング、2階に自分の部屋があるというシナリオをずっと夢描いていた。
しかし、ようやく地価も下がり念願のマイホームを物色しようと考えていた矢先に、夫である武(たけし)の会社では不況によるリストラで急激に年収が減っていた。
これからも暫らく狭いアパート暮らしが続くのかと、苛立つ恵であったのだが。
恵は深呼吸をして廻りを見渡すと白い歯をこぼした。
緑の芝生が春の日差しを受けて眩しい程、色づいている。
所々に植えられた草花の鮮やかな色が目に心地良い刺激を与えてくれる。
広い庭を通った玄関からリビング、2階に自分の部屋があるというシナリオをずっと夢描いていた。
しかし、ようやく地価も下がり念願のマイホームを物色しようと考えていた矢先に、夫である武(たけし)の会社では不況によるリストラで急激に年収が減っていた。
これからも暫らく狭いアパート暮らしが続くのかと、苛立つ恵であったのだが。
恵は深呼吸をして廻りを見渡すと白い歯をこぼした。
緑の芝生が春の日差しを受けて眩しい程、色づいている。
所々に植えられた草花の鮮やかな色が目に心地良い刺激を与えてくれる。