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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第10章 残像2
「ダ、ダ・・メ・・・」
小さく叫ぶように言うと水を被り始めた。

何度も何度も水を顔に叩き付けながら、恵は必死になって残像を記憶の中から消そうとしていた。

だが、その行為をあざ笑うかの如く、先程のセリフが頭の中で繰り返し何度も囁かれるのであった。

(ああ・・・ほ、欲し・・い・・・)
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