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レスさんとシンママちゃん【完結】
第13章 出張編 夜のシンママさん
3人で屋台のラーメンを食べたあと、繁華街を通り抜けて一般のアーケードまで歩いて戻ってきた
もうビジネスホテルは目の前だ
そのままホテルのロビーへ向かう先輩たちに、
「ボク、コンビニでウーロン茶買ってから戻ります」
「そうか?じゃあ明日な、下のロビーに8時な、
お疲れさん!」
「はい、おやすみなさい!」
ボクはコンビニに入ったけどウーロン茶な気分になれず、いつもの微糖の缶コーヒーを買って外に出た
ちょっとひとりで歩きたいなぁ、と思っていたのでアーケードをブラブラブラ歩くことにした
もう時間は遅い
一般の店はほとんど閉まり、深夜営業してるファミレスの小型版みたいな店だけが開いていた
9月なかばの夜はまだまだ蒸し暑い
アーケードの入口まで歩くと、戻ろうか
まだ歩こうか、考える
アーケードの入口には観光案内マップがあって、商店街のまわりの観光スポットなんかがイラストで記してあった
近くに大きな川があるらしい
涼みがてら、歩いてみるかと先を進んだ
川沿いまでくると、結構オシャレに整備されていてリバーサイドカフェみたいな雰囲気ある店があいていた
こんなところもあるんだなぁ、と思って川沿いを歩く
あれ?
これさっきのネオン街のほうじゃね??
川は曲がっていてどうやら別ルートでさっきの風俗街にたどり着くみたいだ
街は真っ暗
人がぽつぽつ程度、仕事終わりの人たちが歩いてる
これ以上歩いても何にも無さそう
ボクは川沿いのコンクリートの花壇の前に腰掛けていた
なんか、今日はいろいろあったなぁ、と振り替える
でもさっきのヘルスが一番印象に残ってる
もともと、酒が飲めないのでスナックも苦手なのだけれど、こういった割り切った風俗もボクには合わないな、と思った
あの女の子はどうしてこの仕事を選んだのだろう?
他にも色々あると思うんだけれど
それこそ今日出逢ったマナミさんはうちの店のパート職でさえ、シングルマザーで子どもを送り出すことも出来ている
なにがあって、この仕事を選んだのだろう、と
名前も知らない女の子の事を考えていた