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「ヴァーチャル奴隷」契約(文字だけでイカせてくれますか?)
第3章 落ち込み
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「だから、このテレビの固定が安全性を確保できるか聞いているんですよっ」
クライアントである大手不動産会社の技術者が大きな声を出している。

「そ、それは・・・我が社の安全基準通りに下地金物もいれてますし・・・」
由美はしつこい問いに閉口しながらも言葉を絞り出していた。

「何kgの荷重の計算なんですか、外国の人がいたずらで引っ張っても大丈夫なんですか?」
由美がデザインしたホテル客室のテレビ台の安全性について、執拗に説明を求めてくる。

助けを求める視線が田村に向かうのだが、チーフ設計者のくせにかばおうとはしてくれない。
最期は検討資料を来週に提示することで、やっと解放してくれたのだ。
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