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第29章 奥にある快感

　まだ、荒い息をしながらぼんやりとしている華の脚をソファにあげ、宏樹もそこに横になる。



　うっとりとしたような華の顔にかかる後れ毛を耳にかけながら、宏樹は囁いた。


「気持ち・・・よかった？」



　華は、ゆったりと答える。


「ええ・・・とても・・・」



　そして、優しく、宏樹の額から耳を撫でる。



　宏樹は、痛いほど自分の肉棒が立ち上がるのを感じる。


　でも、宏樹は、自分の欲情より、華を気持ち良くさせたかった。




どうしたら、もっと、この人を気持ち良くさせられるだろう・・・？






　華は、イキ果てた感触から身体が戻ってきて、その太ももにあたる、熱くて硬い宏樹の肉棒を感じた。



ああ・・・私に・・・こんなになってくれて・・・



　これまで、ずっと、夫は見せてくれなかった昂り・・・自分が悪いのかと、悲しく、でも、毎朝の儀式に縋るように夫を想い続けて・・・


　苦しかった胸が、今、宏樹の硬い肉棒に救われるような気がしていた。



　華は、その肉棒が愛おしく、それをそっと手で包む。