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第1章 彼氏とのキスを見られた

私は、お父さんに引き取られるまで、一人ぼっちだった。

本当の両親は、私が小学生の時、火事で亡くなった。

叔父、叔母はいなく、遠い親戚達が私を引き取る事になったが、皆でなすり合いをはじめ、誰一人引き取ってくれなかった。

「施設に行きましょうね。」

そう言われて、近くの施設に入ったが、誰も私の友達になってくれなかった。

学校でも一人、施設でも一人。

私は孤独で、毎日校庭でぽつんと座っていた。


そこに来てくれたのが、小学校１年生の時の担任の、副島健太先生。

「愛実ちゃん。まだ家に帰らないの？」

「帰りたくない。」

そんな会話を、半年も続けた。

そして健太先生は、私の手を握ってこう言った。

「俺と一緒に、住もうか。」