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愛妻を抱かせる
第2章 カミングアウト
「男の人の大きな手の方が気持ちいいって聞いたことあるし」

「うんうん、だと思うよ。」

予想外の妻の言葉に、心が踊り出しそうで隠しきれない。

「詳しく教えてよ。」

私は嬉しくて仕方なくて、子供のようにはしゃいでしまいそうな

衝動を抑えて冷静を保とうと必死だが、

客観的に見て馬鹿みたいだ。

スマホでそのサイトを一緒に確かめた。

口コミ欄では一様に皆満足していること。

とても紳士的な男性であること。

中には性感コースをリピしますとはしゃいだコメントまで

概ね良好なコメントが並んでいた。

「オイルマッサージコース、予約してもいいよ。」

私は耳を疑った。

「本当にいいの?」

「オイルマッサージだけだから。

それくらいならいいかなって、でもそれ以上はしないからね。」

それでいい。真っ暗だったトンネルの先に小さいけれど

私を強く照らす光に目が眩みそうだ。

嬉しすぎてまた飲みすぎてしまいそう。

なんだか妻もご機嫌な様子で

なますと蒲鉾の楽しい宴会は他愛もない話で夜更けまで続いた。

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