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愛妻を抱かせる
第10章 縄化粧
私たち夫婦は日頃の遊びの中で、

緊縛をすることがあった。

若い頃の失敗から、妻にはよく説明をし、

決して傷つけたくてすることではないし、

緊縛という世界があることから話し始めた。

二人でよくその手のAVを見たりして、

緊縛美とはどんなものか話したりもした。

当然その先にムチやローソクなどあるが、

妻はじっと黙って見ていた。

何を感じていたかは定かではないが

のちに緊縛の真似事などもさせてくれたし

時には

「そうじゃないよ。こっちの縄の

下にくぐらせて、こっちに持ってきて

後ろ回すのよ。」

とか、言って楽しめるまでになった。

両手が空いている亀甲縛りの時は

自分で結び目を調節したり

菱形の大きさを揃えたり、

なかなか協力的で面白かった。

ただ、縛って見たいくせに

私は不器用で妻のダメ出しを食いながら

縛るので、雰囲気なんて全く

なくなってしまう。

出来上がりもなんか変で、

緊縛美などとは程遠い出来だった。

こんなことでは全く楽しめない。

淫靡な雰囲気の中、

美しく縄化粧を施された妻の姿を見たいのに、

全く真逆の方向に向かっている。

私以外の男、しかもしっかりとした

知識を持ち、安全に妻が喜ぶような

美しい緊縛ができる本格的な緊縛師を

探すことにした。

これには妻も同意した。

妻も歳を重ね、緊縛において私が意図するところを

よく汲んで理解してくれるようになった。

すでに麻縄を使って縛っていて、その感触も

まんざらではないようだった。

柔らかい綿のロープでは伸び縮みするので

拘束感が無く、物足りないと言う。

それに比べて

麻縄はその匂いや、ギリギリと軋む音、

肌触りやしっかりと拘束される感じが

なんとも良いらしい。

妻も変わったなとつくづく思う。

このまま夫婦でいつまでも緊縛ごっこを

やっていては埒が開かないと

妻も気付いたのだろう。

妻の相手を探していたサイトでは

緊縛師は見つかりそうもないので

SM交流サイトで募集することにした。

募集に際して、私はかなりハードルを上げた。

なぜなら、緊縛とは本来とても危険な行為だからだ。

私がやっていた緊縛がなぜ真似事やごっこというのかは、

きつくは縛れないからである。














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