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ただ一緒に居たいだけ
第8章 マインドゲーム
「ほら。
歳上と付き合ったこと、ないなら、
尚更、考えたみて?
私もちゃんと考えてみるから」


「…」


「慎吾さんが、あまりに好きって言ってくれるから、
昨夜はエッチな夢を見ちゃったのよ?」


「えっ?」


「ちゃんと覚えてないけど、
えっと…。
キスしたり色々したみたいで。
そんな夢、見ちゃうなんて…」と口にすると紅くなってしまった。


「そういうことも含めて、
考えてみて?
慎吾さんが私の年齢になったら、
私は60歳のおばあちゃんよ?
それでも、キスして抱き締めること、出来るのかな?」


「でも…」


「えっ?」


「でも、本当に美波さん、
その歳に見えないよ?
本当に歳下かと思ったもん」


「いやいや。
それは言い過ぎ」


「ガブちゃんの彼女だと思ったし。
他のみんなもそう言ってたよ?」


「はいはい。
ありがと。
でもね。
見た目年齢は若く見えても、
正真正銘、45歳なの。
来月には46歳」


「えっ?
誕生日、いつ?」


「ポッキーの日よ?」


「じゃあ、お祝いさせて?」


私はそっと頷いた。


「そろそろ、帰る。
ずっと一緒に居たくなるから」


私は急に淋しくなってしまって、
多分、顔に出てしまっていた。
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