パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 思わぬ誤算

「キスをするっていうのはどうだろう。それで許してもらえないだろうか」

俺は言った。

「さあな。ダメだとは思うが、言ってみるか」

アシュラフが男たちに向かって大きな声で話しかけた。背の高い男は、顔を横に振っている。小太りの男が、目を怒らせ、まくしたてるように何か叫んだ。

「やっぱりダメだ。そんな子どもだましが通じるか、それより早くやれって言ってる」

「そうか……」

俺たちが途方に暮れていると、小太りの男がもう一度大きな声で喚いた。そして、銃口をアシュラフに向けた。照準を覗き込み、アシュラフの胸の辺りに狙いをつけている。

アシュラフの顔が引きつった。

「ダメだ。あいつ本気で撃つ気だ！　彼らの言うことを聞くしかない！」

震える声で叫んだ。