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第1章 天然少女

　8月某日――。

　モテない大学生の夏は廃退的だった。

　ブサイクだから彼女なんていたことはないし、自己中な性格のせいで友達も少ない。

　遊び相手なんているはずもなく、寂しい日々を過ごしていた。

　だぶん、孤独すぎてすこしばかり気が触れていたのだと思う。

　何気なく開いた携帯電話のディスプレイに表示された日付を見て、僕は唐突なお墓参りに行こうと思った。

　8月中旬。
　その日は、世間でいうお盆だった。