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神戸国際投資顧問会社秘話~”オフィスメイド”というご奉仕の形
第2章 オフィスメイド 神崎 愛実(めぐみ)

  土曜日の昼過ぎ、愛実は、土井社長がセカンドカーとして長年愛用しているディープシーブルーのスバル・レガシーB4を使わせてもらい、伊集院が宿泊する有馬温泉の老舗旅館を訪れた。駐車場で車を降り立った愛実は、セミロングの髪をポニーテールにくくっている。清楚な白シャツと、紺のタイトなミニスカートの制服が、豊かな胸と、膝の小さいすらりとした脚を際立たせていた。

 愛実が、大きなトートバッグを肩に掛け、書類の入った茶封筒を胸に抱えて旅館の玄関に入ると、直ぐに女将が出迎え、 「いらっしゃいませ。ご案内します。」 と、挨拶もそこそこに、日本庭園とその奥の松林を抜け、<離れ>の玄関に入った。

 女将が、玄関上がりの畳に正座して、 「失礼します。お連れ様がお見えです。」 と言って、襖を静かに開けた。座敷があり、庭に面した広縁の籐ソファーで、浴衣姿の伊集院が新聞を読んでいる後姿が見えた。愛実は、女将の横に正座し、 「神戸国際投資顧問の土井から書類を預かって参りました。神崎と申します。よろしくお願いします。」 と言って、両手指を揃えて畳に付け、お辞儀をした。
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